Gemini版ノートブックにプロンプト集(53個)をソース登録し、ファイル添付するだけで最適なプロンプトを自動判別・適用させる裏技。議事録→アジェンダ→メールが1チャット内で完結する。
NI-WORKの今回は、Gemini版ノートブック+NotebookLMのRAGを掛け合わせて「定型プロンプトの自動選択」を実現する裏技解説。ぐっさんスキル53個をDocsで束ねてノートブックのソースに登録し、カスタム指示で「最適プロンプトを推測適用&使用プロンプト明示」を設定。これにより、議事録ファイルを添付するだけで議事録整形、続けて「アジェンダ」「メール」と打つだけで連続的に最適プロンプトが呼び出される。GWSではまだノートブック機能未提供のため、代替としてGem+NotebookLM連携で同じ運用ができる手順も併せて紹介。
1 詳細トピック
キャッチアップすべき重要ポイント
- Gemini版ノートブックのソースに「プロンプト集53個」を登録、ファイル添付だけで最適プロンプトを自動推測適用する裏技
- 回答上部に「使用したプロンプト:推測による適用」と明示され、どのスキルが選ばれたか可視化される
- 議事録添付→「アジェンダ」入力→「メール」入力という1チャット内連続実行で、3工程が貼り付けなしで完結
- 曖昧な指示(例:「メール」)の場合、候補プロンプトを並べて「どれを使いますか」と選択肢を提示する設計
- 仕組みのカギはNotebookLMのRAG連携。Gemini単体の添付上限10個を超え、最大300ソースから検索的に1個だけGeminiに渡す
- ノートブック設定の「カスタム指示」に、ソースがプロンプト集である旨・最適選択・使用プロンプト明示・該当なしならヒアリングを書き込む
- 「メモリーを使用する」はOFF推奨。A社案件の履歴がB社の回答に混入する事故を防ぐ
- GWS環境ではノートブック未提供のため、Gemの「カスタム指示+知識(NotebookLM)」連携で同等運用が可能
- 用途別にプロンプト集ノートブックを分割(営業用・人事用・バックオフィス用など)すれば、さらに高速・高精度化
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1. 裏技の全体像:プロンプト集をノートブックのソースに登録する+
従来Gemで管理していた定型プロンプト(ぐっさんスキル)を、今回はGoogleドキュメント1ファイル=1プロンプトの形で53個用意し、それらをGemini版ノートブックの「ソース」にまとめて登録する。
ノートブックの本来の使い方は「お客様・案件単位でやり取り履歴を蓄積する」ものだが、今回は全く別方向の活用として、ノートブック自体を『プロンプトライブラリ』として使う。これによりGemを毎回切り替える必要がなくなり、1チャットの中で議事録→アジェンダ→メールといった一連の業務をシームレスに走らせられる。
本動画の公開時点ではGemini版ノートブックは個人のgmail.comでのみ利用可能で、Google Workspaceには未展開。GWSユーザー向けには動画後半で代替案(Gem+NotebookLM)が紹介される。
- Docsで1ファイル1プロンプト構成にした「ぐっさんスキル」53個をソースに一括登録
- ノートブック=案件単位ではなく『プロンプトライブラリ』として運用する発想転換
- 1チャット内で複数プロンプトを切り替えなしで連続実行できるのが最大メリット
- 公開時点ではGmail(個人)のみ対応。GWSは後半で代替案を解説
2. 実演①:議事録ファイルを添付するだけで整形プロンプトが自動適用+
Google Meetのメモ機能が自動生成する議事録ドキュメントを、プロンプト集ノートブックに添付。指示は一切入力せず、そのまま送信ボタンを押す。
結果、回答にはあらかじめ用意していた「絵文字入り議事録テンプレート」のプロンプトが適用された議事録が生成された。回答冒頭には『使用したプロンプト:推測による適用』として、どのスキルが選ばれたかが明示される。
つまり「添付ファイルの中身が議事録である」とノートブックが判断し、53個のソースの中から議事録作成スキルを自動で引き当てたことになる。会社フォーマットへの再整形のために毎回プロンプトをコピペする手間がゼロになる。
- Google Meetが吐く議事録Docsをファイル添付し、テキスト入力なしで送信
- 53個のソースから「絵文字入り議事録テンプレ」プロンプトを自動推測適用
- 回答上部に「使用したプロンプト:推測による適用」と明示される
- 従来の『Gemで切り替え→プロンプト貼付け』の手間が削減
3. 実演②:「アジェンダ」「メール」のキーワードだけで連続的にスキルが切り替わる+
議事録生成後、同じチャットに「アジェンダ」とだけ入力して送信すると、ソースに含まれる『次回ミーティングのアジェンダ作成』プロンプトが自動選択され、次回会議用のアジェンダが生成される。
さらに「メール」と入力すると、ぐっさんスキルにはメール系プロンプト(ミーティング後フォロー/社内周知/返信/英訳など)が複数存在するため、AIが『どれを使いますか』と候補一覧を提示する挙動になる。これはカスタム指示で『該当が曖昧なら聞き返せ』と指示してあるためで、迷ったら確認してくる安全設計。
この流れにより、議事録→アジェンダ→メールという営業の定型3工程を、プロンプト貼り直しゼロで1チャット内連続実行できる。
- 「アジェンダ」入力だけでアジェンダ作成スキルを自動適用
- 「メール」入力では候補が複数のため『どれを使いますか』とヒアリング応答
- 1チャット内で議事録→アジェンダ→メールの3工程が完結
- 営業・人事・バックオフィスなど業務シナリオに直接転用可能
4. カスタム指示の中身:『推測適用』『使用プロンプト明示』『該当なしならヒアリング』+
自動判別が成立する鍵は、ノートブックの『カスタム指示(システムプロンプト)』に仕掛けてある3点セット。設定は右上3点メニュー →『ノートブックの設定』→『カスタム指示』から入力する。
仕込む内容は、(1) このソース群はプロンプト集である旨を伝える、(2) この中から最適なプロンプトを自動選択して実行する、(3) 使用したプロンプトを回答冒頭に明示する、(4) 該当するプロンプトがなければユーザーに候補を提示してヒアリングする、の4要素。これがなければ単なる『大量ドキュメントの添付状態』になってしまい、AIは混乱したり何もしないかするため、システムプロンプトでの推測・誘導が必須。
- 右上3点 → ノートブックの設定 → カスタム指示から記入
- 『ソースはプロンプト集である』ことを最初に宣言
- 『最適プロンプトを推測適用』『使用プロンプトを明示』を指示
- 該当なしの場合の候補提示・ヒアリング動作も指示
- システムプロンプトを仕掛けない限り、この自動判別は機能しない
5. 仕組み解説:NotebookLMのRAGが大量ソースを処理できる理由+
なぜ53個もの大量プロンプトを一気に与えてもGeminiが混乱せず正しく動くのか。通常のGeminiアプリでは1チャットあたりの添付上限が10個まで。これはコンテキスト(1回の処理で扱える情報量)の上限制約のためで、それ以上入れるとモデルが『どれを使えばいいか』分からなくなり精度が悪化する。
しかし今回利用しているGemini版ノートブックは、裏側でNotebookLMとリンクしている。NotebookLMはRAG(検索拡張生成)の仕組みでソースをインデックス化しており、大量ドキュメント(最大300ソース)から関連箇所だけを検索的に引き出してGeminiに渡せる。
イメージとしては『図書館から必要な本だけパッと取り出して渡す』動作で、実質Geminiが読むのは1〜数個のプロンプトのみ。だから添付10個の壁を突破しつつ精度が落ちない。ノートブックの上部にある『リンク』ボタンから、裏側で同期しているNotebookLMの画面に飛んで確認できる。
- Gemini単体の添付は最大10個、超えると精度低下
- Gemini版ノートブックは裏側でNotebookLMと自動同期
- NotebookLMはRAGでソースをインデックス化、最大300ソースから検索引き当て
- 図書館から必要な本だけ取り出すイメージで、Geminiに渡るのは実質1〜数件
- ノートブック上部のリンクボタンで同期先NotebookLMに移動可能
6. 注意点:『メモリーを使用する』はOFFにする+
前回動画で紹介したGemini版ノートブックの目玉は『履歴を覚えてくれるメモリ機能』だったが、今回のプロンプト集ノートブックではこのメモリがむしろ事故の元になる。
たとえばA社の議事録を作成した後、同じノートブックでB社の議事録を作ると、メモリONのままだと過去のA社の担当者名や案件情報がB社の回答に混入する恐れがある。プロンプト集はあくまで『道具箱』としての利用なので、案件情報の汚染は許されない。
そのため、右上3点 →『ノートブックの設定』→『メモリーを使用する』をOFFに切り替えておく。これでチャット履歴は溜まっても回答時には参照されず、毎回フレッシュにプロンプト集だけを引き出して動作してくれる。前回紹介の『メモリON運用』と今回の『メモリOFF運用』は、ユースケースで使い分けることで2つの活用パターンが補完し合う形になる。
- ノートブックの設定 →『メモリーを使用する』をOFFに切り替え
- デフォルトはONのため、プロンプト集用途では必ず切り替える
- メモリONだとA社情報がB社回答に混入する案件汚染リスクあり
- 案件履歴蓄積用と道具箱用とで2種のノートブックを使い分けるのが正解
7. GWS向け代替案:Gem+NotebookLM連携で同じ自動判別を実現する+
Gemini版ノートブックは公開時点ではGoogle Workspaceに未展開のため、GWSユーザーは別経路で同じ運用を組む必要がある。手順は次の通り。
(1) まずNotebookLM側に、動画と全く同じ要領でプロンプト集(53個のDocs)をソース登録する。(2) Gemini画面でGemを新規作成。Gemの『カスタム指示』欄にノートブック用と全く同じカスタム指示(最適プロンプトを推測適用+使用プロンプト明示+該当なしならヒアリング)をコピペする。(3) Gemの『知識』欄の+ボタンから、先ほどのNotebookLMを追加する。(4) Gemを保存して起動し、+ボタンからファイル添付して入力なしで送信すれば、ノートブック版と同じく自動判別・適用が起こる。
注意点として、GemにNotebookLMを添付する方法は現時点で不具合の可能性があり、共有しているNotebookLMが勝手に外れる事象が発生する場合がある。その場合は都度+ボタンから再添付すれば動作する。
- GWS環境ではノートブック未提供のため、Gem+NotebookLMで代替
- NotebookLMにプロンプト集を登録(手順は同じ)
- Gemのカスタム指示欄に同じシステムプロンプトをコピペ
- Gemの『知識』欄+ボタンからNotebookLMを追加
- 共有NotebookLMが外れる不具合あり、その場合は再添付で対応
8. 業務シナリオ別の応用:営業・人事・バックオフィス・教育まで+
この仕組みは『業務の中で連続する複数プロンプト』のあるシナリオすべてに転用できる。
営業:議事録整形 → 次回アジェンダ作成 → フォローメール送付の3工程。人事:求人票作成 → スカウト文 → 面談時の質問項目作成。バックオフィス(総務・経理):申請書フォーマット → 取引先報告書 → 各種通知文。教育・トレーニング:研修骨子 → アジェンダ → 理解度テスト用アンケート。
さらに踏み込んだ運用として、53個全部入りの巨大ノートブック1個ではなく、シナリオ別に7〜8個ずつに分割した小さなノートブックを複数用意することで、検索精度と速度がさらに上がる。『大きな道具箱1個』より『用途別の小さな道具箱を複数』の方が業務効率は高い、というのが本動画の最終的な推奨運用。
- 営業:議事録 → アジェンダ → メールの3点セット
- 人事:求人票 → スカウト文 → 面談質問
- バックオフィス:申請書 → 報告書 → 通知文の定型集約
- 教育:研修骨子 → アジェンダ → アンケートの一気通貫
- シナリオ別に小分けノートブックを複数作る運用が最も高速・高精度
2 視聴者の学び
- よく使う定型プロンプトはDocsで1ファイル1プロンプトとして整理し、ノートブックのソースに全部入れる運用に切り替える
- ノートブックのカスタム指示に「最適プロンプトを推測適用」「使用プロンプトを明示」「該当なしならヒアリング」の3点を必ず仕込む
- プロンプト集ノートブックでは「メモリーを使用する」をOFFにし、案件横断の情報汚染を防ぐ
- GWSユーザーはGem+NotebookLM(知識欄に追加)で同じ自動判別フローを構築する
- 営業(議事録→アジェンダ→メール)、人事(求人票→スカウト文→質問票)、バックオフィス(申請書→報告書)など、業務シナリオ単位でノートブックを分けると高速化する
- Gemini単体への添付は10個までが精度の壁。大量のスキル運用はNotebookLMのRAG経由が前提
- Gemにもまだ残る価値があるため、ノートブック運用と完全置き換えではなく使い分けの目線を持つ