Gemini新機能「ノートブック」の本質はチャット整理でもNotebookLM連携でもなく『記憶(メモリ)』。会話で教え込ませた情報を覚えさせ、案件ごとに育てるパーソナルRAGを実現する使い方を徹底解説。
Gemini左サイドバーに新登場した「ノートブック」機能の正しい使い方を、見た目NotebookLMと似ているという誤解を解きながら解説。NotebookLMと同じソース追加・カスタム指示は同期されるが、本当の価値は『会話で教えた内容をGemini自身に覚えさせ、以降の回答に反映させられる』点にある。案件・商談・プロジェクトごとに知識を蓄積するパーソナル用途で使い、社内規定のような共有用途は従来通りNotebookLMで管理するという棲み分けを推奨。共有済みNotebookLMはGeminiノートブックとして使えない仕様や、メモリーOFF切替などの注意点も整理。
1 詳細トピック
キャッチアップすべき重要ポイント
- Gemini左メニューに新登場「ノートブック」はGeminiチャットを案件単位でまとめるフォルダ的存在
- ノートブックのソース追加・カスタム指示はNotebookLMと完全同期、Gemini側からNotebookLMが作れる動き
- 本質は『会話で教えた情報をGeminiが覚える』メモリ機能、チャットそのものをソース化できる
- 会話で追加した情報(例:丹羽さんが決済権を持つ)は新しいチャットでも自動的に反映される
- メモリは『ノートブックの設定 → ノートブックメモリーを使用する』のチェックでON/OFF切替可能
- NotebookLMを誰かに共有するとそのノートブックはGemini版ノートブックとして使えなくなる仕様
- 用途棲み分け:NotebookLM=共有・厳密RAG、Gemini版ノートブック=個人・育てる用途
- NotebookLMからもGemini側のチャット履歴を参照可能、チェック外せば履歴無視でRAG使用も可
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1. Gemini左サイドバーの新機能『ノートブック』とは+
Gemini画面の左側に新しく『ノートブック』というメニューが追加された。これはGeminiのチャットを案件単位でまとめる『フォルダのような存在』として動く新機能。
これまで他のLLM(ChatGPT、Claude等)には過去チャットをフォルダで整理する機能があったが、Geminiにはなく要望が多かった。今回のアップデートでようやく実装された形。
見た目はNotebookLMの『ノートブック』と似ているため、NotebookLMがGeminiと融合した機能と誤解されがちだが、動画の本題は『NotebookLM連携はおまけで、本質は別にある』という点。Geminiの使い方を大きく引き上げる可能性を持った機能として位置づけられている。
- Gemini画面左メニューに『ノートブック』が新規追加
- 案件・お客様・プロジェクト単位でチャットをまとめられるフォルダ的存在
- 他LLMにあったチャット整理機能がGeminiにもようやく搭載
- 見た目はNotebookLMに似ているが本質は別物(後述)
2. NotebookLMとの同期・連携:ソースとカスタム指示が共有される+
ノートブックに名前(例:『ABCフーズ』)を付けて作成すると、通常のGemini新規チャット画面に『ソースを追加』というボタンが現れる。ここから過去の提案資料・議事録などをまとめてアップロードしておける。
動画ではGoogleドライブから10ファイルを一括選択して挿入。すると右上の『NotebookLM』リンクから飛ぶと、同じ名前のNotebookLMが自動生成され、同じ10ソースが追加された状態になっている。完全に同期しており、どちらから操作しても結果は同一。
さらに『3点ボタン → ノートブックの設定 → カスタム指示』に役割や前提知識を書くと、これもNotebookLM側のカスタムプロンプトと同期される。Gemini上で『これまでの課題を教えて』と聞けば、NotebookLMと全く同じく議事録ベースの回答を引用付きで返してくれる。
- ノートブックを作成するとGemini新規チャットに『ソースを追加』ボタンが出現
- Googleドライブ・ローカル・ウェブから一括でソース投入可能
- 右上のNotebookLMリンクから飛ぶと同名のNotebookLMが自動生成・完全同期
- カスタム指示(役割・前提)もNotebookLM側のカスタムプロンプトと同期
- Gemini側で質問しても引用マーク付きでNotebookLMと同等の回答が返る
3. Geminiとの会話履歴を後からノートブックに追加できる+
ABCフーズノートブックのトップ画面に戻ると、そのノートブック内で実行したチャット履歴が下に残る仕組みになっている。これはNotebookLMには無い動作で、Geminiノートブックならではの要素。
さらにノートブックの外側で過去にやり取りした既存のチャットも、『ノートブックに追加』ボタンで後からこのノートブックに紐付けることができる。逆に不要になったら『ノートブックから削除』で外せば、チャット自体は消えず通常チャット側に戻る。
つまりNotebookLMが『ソースだけをまとめる』のに対し、Geminiノートブックは『ソース+過去チャット履歴をまとめられる、もうひと回り大きいフォルダ』と整理できる。
- ノートブック内で行ったチャットは下部に履歴として自動で残る
- 別の場所でやった既存チャットも『ノートブックに追加』で後から紐付け可能
- 『ノートブックから削除』するとチャットは消えず通常チャットへ戻る
- NotebookLMより一段大きい『チャット履歴も内包するフォルダ』と捉えると理解しやすい
4. 最重要:会話で教えた情報をGeminiが『覚える』メモリ機能+
この機能の本質はここにある。たとえばノートブックで『プロジェクト体制を教えて』と聞いて田中・佐藤・鈴木の3名体制が返ってきた後、続けて『情報システム部には丹羽部長がいて、全ての決済権を持っています』と教え込む。これは質問ではなく『情報を与える』動きで、いわばチャットそのものをソース化している状態。
その後ノートブックのトップ画面に戻り、新しいチャットで再度『プロジェクト体制を教えて』と聞くと、なんと丹羽さんが追加された4名体制で回答が返ってくる。NotebookLMだけなら絶対にこうはならず、過去の会話で与えた情報を本当に覚えてくれていることが分かる。
単なる履歴の管理ではなく、履歴を通じてGeminiに知識を覚え込ませ続けられる『本質的なメモリ』が実現された。チャットで育てて、次のチャットで活かす——この双方向のループがノートブックの真価。
- 質問だけでなく『情報を与える』入力でチャット自体をソース化できる
- 例:『丹羽部長が決済権を持つ』と教えると新しいチャットでも4名体制として回答
- NotebookLMやRAGでは引き出すだけだが、ノートブックは育てて引き出せる
- 履歴管理ではなく知識蓄積の機能、これがGemini版ノートブックの真価
- 丹羽さんの情報を忘れさせたければ該当チャットをノートブックから削除すればよい
5. NotebookLM側からもGeminiチャット履歴を参照できる(チェックON/OFFで使い分け)+
Geminiノートブックで教え込んだ情報は、同期されたNotebookLM側のソース一覧にも『Geminiからのチャット』として表示される。先ほどの丹羽さんとのやり取りも自動で同期され、NotebookLM上で『プロジェクト体制を教えて』と聞いても4名体制で返ってくる。
ただしNotebookLMは正確性重視の『厳密なRAG』として使いたいケースもあるため、ソース一覧の『Geminiからのチャット』のチェックを外せば、チャット履歴のノイズを無視して純粋にソースだけから回答させることもできる。
GeminiとNotebookLMはノートブックを共有しつつも、『チャット履歴を踏まえるか踏まえないか』をチェック1つで切り替えられる柔軟な作りになっている。
- Geminiでのチャット履歴は『Geminiからのチャット』としてNotebookLM側ソースに同期される
- NotebookLMでも教え込んだ内容を踏まえた回答が得られる
- 正確性重視の時はチェックを外して、ソースだけから純粋に回答させられる
- 用途に応じてチャット履歴の参照ON/OFFを使い分けるのが推奨
6. Gemini版ノートブックの注意点(共有・メモリOFF・命名)+
Gemini版ノートブックを使う上での注意点が3つ。
(1) NotebookLMを誰かに共有しているとGemini側のノートブックとしては表示されない仕様。社内規定など複数人で共有しているNotebookLMにメモリ機能が混ざると、誰かが間違えた情報を入れた瞬間に他の人の回答内容が変わってしまうため、ノイズ防止の意味で理にかなった仕様。
(2) Geminiノートブック内でもチャット履歴を一括で無視したい場合は『3点ボタン → ノートブックの設定 → ノートブックメモリーを使用する』のチェックを外して保存。履歴は残るが回答時に使われなくなり、純粋なNotebookLM相当の動きになる。部分的に消したいなら該当チャットをノートブックから削除するだけでOK。
(3) ノートブック内のチャット履歴にはわかりやすい名前を付けておかないと、後で『何を教え込んだチャットだったか』が判別できなくなる。前提を入れたチャットには『○○の前提情報』のような名前を付けておくと管理しやすい。
- 共有済みNotebookLMはGeminiノートブックとしては表示・利用不可
- 理由:メモリで誰かが間違った情報を入れると共有者全員に影響するため
- 『ノートブックメモリーを使用する』OFFで全履歴を一括無視可能
- 個別に忘れさせたい場合は該当チャットをノートブックから削除
- チャットには内容が分かる名前を付けて管理する習慣が重要
7. 棲み分け結論:マイドライブ/共有ドライブのアナロジー+
ここまでの整理から、NotebookLMとGemini版ノートブックの棲み分けが明確に見えてくる。
NotebookLMは『共有ドライブ』に相当——社内規定など複数人で使う厳密なRAG用途。ソースから正確に情報を引き出すことに特化。
Gemini版ノートブックは『マイドライブ』に相当——個人の案件・商談・プロジェクトなど、自分が文脈や前提をどんどん教え込んで育てる用途。流動的に知識を更新できる。
他人と共有しないからこそ自分が何を聞いているか・何を教え込んでいるかが他人に見られず、安心して『恥ずかしい質問』も繰り返せる。撮影時点では個人Googleアカウントのみだが、Workspaceユーザーへのロールアウトも近い見込み。早めに『個人案件はGeminiで育てる』運用に慣れておきたい。
- NotebookLM = 共有ドライブ的、厳密RAG・社内規定など共有用途
- Gemini版ノートブック = マイドライブ的、個人案件・商談で育てる用途
- 他人に見られない前提だから安心して質問・情報入力を重ねられる
- 撮影時点は個人アカウントのみ、Workspace展開も間近の見込み
- 見出しの命名・履歴管理を習慣化して、ノートブックに知識を蓄積していくのが理想
2 視聴者の学び
- ノートブックを単なる『チャット整理フォルダ』と捉えず、案件ごとに『教え込む知識のコンテナ』として育てる発想に切り替える
- 顧客案件・商談・プロジェクトなどパーソナル用途はGeminiノートブック、社内規定など共有用途はNotebookLMと役割分担して使う
- 間違った情報を教えてしまった場合は、該当チャット履歴をノートブックから削除すれば『その情報だけ忘れさせる』ことができる
- 厳密なソースのみの回答が欲しい時は『ノートブックメモリーを使用する』をOFFにして、従来のNotebookLM相当の動きに切り替える
- ノートブック内のチャットには分かりやすい名前を付けておかないと、後で『何を教えたチャットか』が判別できなくなるので管理が重要
- Google Workspaceユーザーへのロールアウトを前提に、社内で個人案件をGeminiで育てる運用ルールを今のうちに整理しておく