NotebookLMで作ったスライドが「見た目はOKだけど中身が入ってこない」のはなぜか。音声入力→構成案→セクション分割生成という3ステップの前処理で、人が作ったレベルの理解しやすいスライドを安定生成する手法を解説。
NotebookLMスライドが「ボワッと一気に入ってくる」原因は、構成・分割・ストーリーラインをAI任せにしているから。山口式の解決策は、(1)音声入力で素材をたっぷり用意、(2)Gemini等で人が理解できる構成案を作りセクション分割を指定、(3)素材+構成案を両方添付し「セクション1のみ作成して」と分割生成、を繰り返す手法。10-12枚の自動生成ではなく40-50枚の人手感のあるスライドが作れるようになる。
1 詳細トピック
キャッチアップすべき重要ポイント
- NotebookLMのデフォルト生成は10-12枚に圧縮され、複数メッセージが1枚に混在し抽象度の濃淡もないため理解しづらい
- 良いスライドの条件は「意図したセクション分割」「ストーリーライン」「人を説得する論理ステップ」の3つ
- ステップ1:音声入力でストーリー込みの素材を量産(キーボードでは量が足りない)
- ステップ2:素材をNotebookLMに添付し、Gemini側で「テーマやセクションごとに分けた構成案」を生成
- ステップ3:素材+構成案の2つを添付し「セクション1のみ作成してください」と分割指示して順に生成
- 1動画分の台本で7回のセクション生成を実行、40ページ規模のスライドを構築
- イメージに合わなければ同じセクションを再実行でデザインのみ差し替え可能
- NotebookLMはCanvasと違い並行生成できるため、複数セクションを同時にクリックして進められる
- PowerPoint書き出し(画像貼付型)でセクションごとに作ったスライドを1ファイルへ統合しやすくなった
- スライドの本質は「相手に理解させて合意を取る」こと。意図と魂さえあればAI生成でも問題ない
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1. なぜ自分のNotebookLMスライドは「イケてない」のか+
NotebookLMでボタンひとつで作ったスライドは、見栄えは悪くないのに中身がスッと入ってこない。動画冒頭で丹羽さんと山口さんが「ボワッとまとまったものがゴンと来る感じ」と表現する状態である。
本来スライドは、人間が理解するために適切にセクション分割され、人間が納得できるストーリーラインで組まれている必要がある。しかしNotebookLMは10-12枚という圧縮された出力に全部詰め込もうとするため、1スライド内に複数メッセージが混在し、抽象度の濃淡も消える。
つまりNotebookLM自体が悪いのではなく、人が「分割と構成の意図」を与えていないことが本質的な問題。今回の動画はその「中身をイケてる状態に変える」前処理手法を解説するもの。
- 見栄えは悪くないのに中身がスッと入ってこない問題
- NotebookLMは10-12枚に圧縮するため1枚に複数メッセージが混在
- 抽象度の濃淡がなく「どれが一番大事か」が分からない
- 問題の本質は分割と構成の意図をAIに与えていないこと
2. 良いスライドと悪いスライドの実例比較+
山口さんが普段の打ち合わせで使う「絵コンテ」スライドを良い例として提示。Gemの課題提示→解決策(Googleドキュメント)→メリット123→具体例という順を追った構成で、頭にスッと入る作りになっている。
対して同じテーマをNotebookLMで何も指示せず生成した悪い例は、課題・解決策・メリット・具体例・締めが10枚程度に圧縮されて並ぶ。「分かるけどもう一回見直したい」状態。
この差を分析すると、(1)1スライドに複数メッセージが混在、(2)抽象度の濃淡がなく全体が薄まる、(3)説得のための論理ステップがなく結論と理由がいきなり同時に出てくる、という3つの欠陥が共通して見られる。逆に良い例は冒頭の道筋→セクション扉→各セクションと、起承転結が綺麗に展開される。
- 良い例:サマリー→3要素→各論→締めと順を追う構成
- 悪い例:複数メッセージ混在・濃淡なし・論理ステップ欠如の三重苦
- セクションごとの扉スライドがあると物語の起承転結が成立
- 派手なビジュアルだけでは「一番大事なスライド」が伝わらない
3. ステップ1:音声入力で素材を量産する+
山口式の最初のステップは、スライドにしたい内容を音声入力で大量に吐き出すこと。山口さんはAndroidのGoogleレコーダーを使い、6ページ規模のテキストを音声でブワーッと入力している。
理由は2つ。第一に量が必要で、キーボードでは打ち切れないボリュームをスライド化したい場合、音声の方が圧倒的に効率が良い。第二に音声で話すと自然にストーリーや言い回しが入るため、後の構成生成が「人間が話す流れ」を反映したものになる。
iPhoneユーザーの場合は標準のボイスメモで録音→NotebookLMに文字起こしさせる流れでもOK。重要なのは「リハーサル感覚で一人で話してみる」こと。
- AndroidのGoogleレコーダーで6ページ規模をブワーッと音声入力
- キーボードでは打ち切れない量が音声なら短時間で確保できる
- 話すことで自然にストーリーや言い回しが素材に混入する
- iPhoneはボイスメモ→NotebookLMで文字起こしでも代替可能
4. ステップ2:Geminiで構成案(骨子)を作る+
音声入力した素材をNotebookLMに添付し、そのままスライド生成させると例の「悪い例」になる。情報が詰まりすぎて段階を踏んだ説明にならないためだ。
そこで一旦Gemini側で構成案を作る。プロンプトは「添付の内容は会話の内容です。スライドで分かりやすい構成を作りたいです。テーマやセクションごとに分けてください」がコア。
「セクションごとに分けてください」が後工程で効いてくる最重要ポイント。これを言わないと、後で「セクション1だけ作って」と頼めない。出力はセクション1(オープニング・Gemの課題3枚)、セクション2(解決策の説明)など、それぞれが数枚程度の箇条書きで提示される。気に入らない部分はここで手直しする。
- 素材をいきなりNotebookLMで作らせず、まずGeminiで構成案を作る
- プロンプトの肝は「テーマやセクションごとに分けてください」
- セクション分けがあとで分割生成するための前提になる
- 構成案は1セクションあたり数枚の箇条書きで提示される
- 違和感のある部分はこの段階で人が直す
5. ステップ3:素材+構成案の2点添付でセクション分割生成+
ここがクライマックス。NotebookLMに「音声から起こした素材」と「セクション分けされた構成案」の2つを添付する。そのうえでカスタムプロンプトを開き、「添付の構成案に基づきスライドを作成してください。まずセクション1についてのみ作成してください」と指示する。
この指示があると、NotebookLMは無理に12枚に詰め込まず、構成案で指定したセクション1の5枚だけを生成してくれる。同じ要領でセクション2、セクション3…と進める。今回の動画台本では7回生成して全体を構築している。
Canvasと違いNotebookLMは並行生成できるため、1・2・3と続けてクリックして同時に走らせることが可能。デザインがイメージと合わない場合は同じセクションを再実行すれば、構成は固まっているので内容はぶれずデザインだけ差し替わる。
- 素材と構成案の2ファイルをNotebookLMに添付
- カスタムプロンプトで「まずセクション1のみ作成して」と指定
- 10-12枚の制約を回避し、セクション単位で適量を生成できる
- 今回は7回生成で全体40ページを構築
- 並行生成可能なので複数セクションを同時に走らせられる
- 気に入らないセクションは再実行でデザインだけ変えられる
6. PowerPoint書き出しでセクションを1つに統合+
セクションごとにバラバラに作ったスライドは、最終的に1つのファイルにまとめる必要がある。最近のNotebookLMはPDFだけでなくPowerPoint形式(画像を貼り付けたスライド)でも書き出せるようになった。
この機能のおかげで、複数セクションで作ったファイルをPowerPointに集約し、順番を整える作業が格段に楽になった。編集可能なPowerPointではなく画像貼付型である点に注意は必要だが、統合手順としては実用的。
- NotebookLMはPowerPoint書き出しに対応(画像貼付型)
- 編集可能なPPTではないがファイル統合は容易
- セクション別に生成したスライドを1ファイルにまとめやすくなった
7. 実演:今回の台本を同じ手法でスライド化して比較+
今回の動画で話している内容そのものを、丹羽さんが音声でバーッと一人で吹き込み、25ページ程度のスライド構成案を作成。4つのセクションに分割した上で同じ手順で生成した。
何も分割しないで生成したスライドは、抽象度が均一で、AIが勝手に「重要でない」と判断した玉が順番なく投げてこられる感覚。一方、4セクションに分割生成したものをつなげると、冒頭の問題提起→分解ルート→セクション1→セクション2→クロージングと、ストーリーがちゃんと展開する。
セクション間でデザインのテイストは揃わないが、それは今回が台本生成にすぎないため。テイストを揃えたければデザイン指定プロンプトを足せばよい。重要なのはストーリーラインと強弱が出ること。
- 今回の動画台本を音声入力→25ページ構成案→4セクション分割で実演
- 未分割版は抽象度均一で順番のない玉投げ状態
- 分割版は冒頭・展開・クロージングが綺麗に揃ったストーリーに
- テイスト統一はデザインプロンプトで別途調整可能
8. まとめ:意図と魂さえあればAI生成でも理解できるスライドは作れる+
資料作成の本質は、相手に伝えて合意を取ることにある。だからAIが作ったかどうか自体は本質ではなく、相手が理解して合意を取れるかが判断基準。
適当に「これ作って」とボタンを押すだけのAI生成は意思も魂もないため伝わらない。逆に、人が分割・構成・ストーリーの設計をしっかり与えれば、生成自体はAIに任せても綺麗で理解しやすいスライドが安定して作れる。
NotebookLMが「魂がない」と言われるのは、構成設計まで全部AIに丸投げしてしまうから。現状のNotebookLMでは構成案までは自動化できないので、ここは人間が担当する役割と割り切る。プレゼンとして人前で出すレベルの資料を作りたい場合は、ぜひこの作り方をチャレンジしてほしい。
- スライドの目的は「相手の理解と合意」、AI生成自体は問題ではない
- 意図と魂がないAI任せのスライドは伝わらない
- 分割・構成・ストーリーは人が設計、生成はAIに任せる役割分担
- 現状のNotebookLMは構成案を自動化できないので人間が担う
- 本気で使うプレゼン資料ならこの前処理手法に挑戦する価値がある
2 視聴者の学び
- NotebookLMにいきなりボタンを押させない。素材・構成案・分割指示の3点セットを人間が用意してから渡す
- プレゼン素材は音声入力で量を稼ぐ。ストーリーや言い回しが自然に入るのでスライド化と相性が良い
- 構成案を作るときは必ず「テーマやセクションごとに分けてください」と指示する(後で分割生成するために必須)
- 分割生成のプロンプトは「添付の構成案に従い、まずセクション1のみ作成してください」がテンプレ
- デザインが気に入らないときはセクションを再実行。構成は固まっているので内容はぶれずデザインだけ変わる
- 10-12枚に無理に収めず、40-50枚で人が見て自然な強弱・ストーリーが出るボリュームを目指す
- 見た目の派手さより「人間が納得できるロジックステップ」があるかが、伝わるスライドの分かれ目