2025年10〜11月のGoogle Workspace/Geminiアップデートをランキング形式で総ざらい。NotebookLMのスプシ・画像対応、Deep Research拡張、Googleフォーム×Gemini、Geminiのスライド書き出し、そして1位はNano Banana Pro。Workspace Flows・Opalも特別賞で紹介。
Google Workspace・Geminiの2025年10〜11月主要アップデートを、丹羽氏・山口氏が独断と偏見でベスト5+特別賞2つに整理。5位「NotebookLMにスプレッドシート・画像が追加可能、カスタムプロンプト1万文字対応」、4位「Deep Researchの守備範囲拡大(ただしソース件数の落とし穴あり)」、3位「Googleフォーム×Gemini(Help me create)」、2位「GeminiからGoogleスライド正式書き出し(HTML→GAS変換の苦労が解消)」、1位「Nano Banana Pro(日本語OK、画像生成が業務レベルへ)」。特別賞としてWorkspace Flows(業務自動化ツール)とOpal(ノーコードAIアプリビルダー)も解説。忙しくて新機能をキャッチアップできない人向けの総まとめ動画。
1 詳細トピック
キャッチアップすべき重要ポイント
- NotebookLMがスプレッドシートと画像のアップロードに正式対応(1年越しの要望が実現)
- NotebookLM Proのカスタムプロンプトが500文字→1万文字に大幅拡張
- Deep ResearchがNotebookLM・Gemini内の他箇所にも展開、ただしソース件数はGemini本家の方が多い
- GoogleフォームにGeminiが搭載され「Help me create」で雛形を一発生成(日本語対応開始)
- GeminiのCanvasで作成したスライドが、ボタン1つでGoogleスライドに誤差なくエクスポート可能に
- Nano Banana Pro登場で日本語入り画像生成が業務レベルへ、漫画・ポスター・インフォグラフィックも生成可能
- NotebookLMのNano Banana連携でインフォグラフィックスやスライド資料の画像化も実現(ただし出力はPDFのみ)
- 特別賞:Workspace Flows(Power Automate/Zapier型のノーコード自動化ツール)
- 特別賞:Opal(ノーコードAIアプリビルダー、日本でも英語版で利用可能・日本語プロンプト入力可)
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第5位:NotebookLMにスプレッドシート・画像が追加可能に+カスタムプロンプト1万文字対応+
NotebookLMの「ソースを追加」から、これまで非対応だったGoogleスプレッドシートが正式にアップロード可能になった。お客様から「なぜスプシだけ追加できないのか」と1年近く要望が続いていた機能で、ソース選択画面ではGoogleドライブの中にスプレッドシート(緑色のアイコン)が表示されるようになっている。
ただしデータ量が多いスプシは分析・集計が難しい場合があるため、使い方には工夫が必要。あわせて画像アップロードにも対応し、PNG・JPEG・HEICなど様々な画像形式を直接NotebookLMに投入できるようになった。以前は画像をPDFに変換する裏ワザを案内していたが、それも不要に。残るは動画対応で、現状は音声まで対応・動画はYouTube経由で代替する形が続いている。
さらに余談として、Pro版のカスタムプロンプトが500文字→1万文字に大幅拡張された。これまで「Geminiに500文字に削って」と圧縮する必要があったが、今後は辞書登録など含めてほぼ無制限に近い感覚で詰め込めるようになり、運用負荷が大きく下がる。
- スプレッドシート対応で「最も要望が多かった機能」が実現
- 画像(PNG/JPEG/HEIC等)も直接アップロード可能、PDF変換不要
- 動画は未対応、現状はYouTube経由で代替
- Proのカスタムプロンプトが500文字→1万文字に拡張
- 辞書登録や複雑なルールセットを全て1つに収められる規模
第4位:Deep Researchの守備範囲拡大(ただし落とし穴あり)+
Geminiの「Deep Research」が、ウェブだけでなくGmail・チャット・Googleドライブなど内部ソースにも展開された。さらにNotebookLM側にも「Fast Research(従来のソース検索)」と並ぶ形で「Deep Research」ボタンが新設され、Deep Researchで集めたサイトをNotebookLMにそのまま追加できるようになった。
ただし大きな落とし穴がある。「Gemini 3.0についての調査」を試したところ、NotebookLM内のDeep Researchで返ってきたソースはわずか6件。Gemini本家アプリのDeep Researchでは100以上のサイトを参照し、未使用ソースまで含めて大量に集めるのに対し、NotebookLM側は50件程度が上限という体感。ドライブ・メール検索も10〜12件程度に絞られる。
動画では「全件網羅を期待するなら、NotebookLMの『ソースを追加→ドライブ検索』で関連キーワード(例:あおぞら)を検索して一括選択する方が確実」と解説。それでも、Geminiアプリ側のドライブ・メールDeep Researchは「主要なものを素早くまとめる」用途では十分有用。両者を使い分けるのが現実解。
- Deep ResearchがWeb外(Gmail/チャット/ドライブ)にも拡張
- NotebookLMにもDeep Researchボタンが新設
- ただしソース件数は本家Geminiアプリ(100超)より大幅に少ない(NotebookLMで6件など)
- 全件網羅したい場合はNotebookLMの「ドライブ検索→一括追加」が確実
- 主要ソースの要約用途ではGeminiアプリ側Deep Researchが有効
第3位:GoogleフォームにGemini搭載(Help me create)が日本語対応+
Googleフォームに「Help me create」が日本語対応で登場。米国版では約1年前から提供されていたが、ついに日本語でも利用可能になった。
フォーム作成は内容をGeminiで考えるところまでは簡単でも、実際のフォーム化が面倒だった。今回は「経費申請するためのフォームを作って」のような簡単なプロンプトを入れるだけで、申請日・開始日・項目・添付アップロードなどがそろった雛形が一瞬で生成される。動画では実演でフォルダー作成まで自動で気を利かせてくれることが示された。
研修アンケート・申請フォーム・テスト・問い合わせフォームなど、「凝った作りより素早く・正確に作りたい」というGoogleフォーム特有のニーズと相性が抜群。多くのGoogle Workspaceユーザーにとって即恩恵がある機能。
- 日本語版「Help me create」が登場、米国版から約1年遅れで実装
- 簡単なプロンプトで申請日・項目・添付欄まで揃った雛形が一発生成
- フォルダ作成など細部まで自動で気を利かせる
- 研修アンケート・申請フォーム作成の作業時間が激減
- 凝ったデザインより速度重視のフォームと相性が良い
第2位:GeminiからGoogleスライドへの正式書き出しに対応+
GeminiのCanvasで作成したスライドを、ボタン1つでGoogleスライドに直接エクスポートできるようになった。これまでは「16:9化」「まじん式」「HTML→GASで変換」など、世の中の人々が苦労して回避策を編み出していた機能が、ついに公式実装された。
動画ではCanvasで作ったスライドを「スライドにエクスポート」ボタンで書き出し、Googleスライドを開くと「ほぼ誤差なし」でそのまま再現されることを実演。Googleが自社で作っているため、当然レイアウト崩れも少なく、書き出し時間も短い。全スライドが編集可能な状態で開かれる。
動画内では「5ヶ月前にこの機能があれば、皆さんが回避策に費やした時間は不要だった」「長い資料作成の呪縛から解放される」と感慨深く語られた。特にGoogle Workspace × Geminiユーザーには大きな恩恵で、Nano Banana Proが1位を取らなければ本機能が1位だったとも評された。
- GeminiのCanvasから「スライドにエクスポート」ボタンで直接出力
- Google自社サービス連携のためレイアウト崩れがほぼなし
- 出力後のスライドは編集可能、修正もそのまま可能
- HTML→GAS変換・まじん式などの自作回避策が不要に
- Google Workspace×Geminiユーザーには長年の悲願
第1位:Nano Banana Pro登場で画像生成が業務レベルへ+
Gemini 3.0の基盤アップデートと同時に登場した「Nano Banana Pro」が今回の1位。日本語性能が向上し、画像生成のクオリティが業務利用レベルに到達した。
具体的には、文字入り画像(日本語)の精度、一貫性のある漫画の生成、イベント情報を入れるだけでのポスター作成など、これまで人間がAdobe系ツールで制作していた領域をAIだけで完結できるようになった。さらにNotebookLM側にもNano Banana連携が追加され、上位の「思考モード」をオンにした上でバナナアイコンから画像生成を呼び出せる。
NotebookLMでは「インフォグラフィックス」「スライド資料」など定型ボタンが用意され、ソース内容を踏まえた1枚画像や複数枚スライドが一気に出力される。動画ではグラフを画像として描画した資料や、結露の説明資料など「これ作れる人類何人いるのか」というレベルの成果物が実演された。
難点は、NotebookLM経由だと出力がPDFのみで修正しにくいこと。今後スライド形式での出力が実現すれば、Canvasの存在意義すら問われる勢い。資料作成のあり方そのものを変えた、Google年末アップデートの主役。
- Gemini 3.0基盤アップデートと連動、日本語性能が業務レベルへ
- 日本語入り画像・漫画・ポスター・インフォグラフィックを生成可能
- NotebookLMでも「思考モード+バナナアイコン」で連携
- NotebookLMからはインフォグラフィックス・スライド資料を一発出力
- 現時点ではPDF出力のみで修正性は課題、今後の改善に期待
特別賞①:Workspace Flows(ノーコード業務自動化)+
ランキング外の特別賞として紹介されたのが「Google Workspace Flows」。Microsoft Power AutomateやZapierに近い、ノーコードの業務自動化ツール。
メールが届いた時にGeminiが内容を判断して自動返信したり、スプレッドシートへ転記したり、チャットへ通知したり――従来コードを書く必要があった連携が、画面上でカードをポチポチ繋ぐだけで構築できる。例として「メールが入ったらGeminiが判断して自動返信」のフローが実演された。
アップデートとして大きすぎてランキング枠に収まらず、今後NI-WORKでユースケースごとに深掘り予定。生成AI/DX推進担当者は確実にキャッチアップしておきたい領域。
- Power Automate/Zapierに近いノーコード業務自動化
- Workspace内アプリ連携をカード接続で構築
- メール受信→Gemini判断→自動返信のような複合フローも可能
- 今後NI-WORKでユースケース別に深掘り予定
特別賞②:Opal(ノーコードAIアプリビルダー)+
もう1つの特別賞「Opal」は、AIを組み込んだアプリそのものをノーコードで作成できるツール。Workspace Flowsが業務フロー自動化なのに対し、Opalはアプリビルダーとしての性格が強い。
Google提供のサンプル「ブログ作成アプリ」を動かすと、文字を入力するだけで内部のGeminiが連動し、画像生成・動画生成まで含めたブログ記事のHTMLが自動で組み上がる。カードを配線していく感覚で、「このカードが動いたらこのGemが起動し、こんなプロンプトが流れる」といったフローを自由に組める。
もともと米国限定だったが、ついに日本でも利用可能に。プロンプト欄は英語表記だが、日本語プロンプトを入れて動作させることができる。Nano Banana Proのような最新機能をOpal上で組み合わせれば、独自のAIアプリ構築も現実的になる。生成AI/DX担当者にとって必修ツール。
- ノーコードでAIアプリそのものを構築可能
- カードを配線する感覚でフロー設計、Geminiやプロンプトを組み込める
- ブログ作成・画像生成・動画生成を含むサンプルアプリ動作確認済み
- 米国限定から日本でも利用可能に、日本語プロンプト入力OK
- Nano Banana Proなど最新機能との組み合わせで独自AIアプリ構築可能
2 視聴者の学び
- NotebookLMにスプシ・画像が追加できるようになったので、過去に断念していたユースケースを再検討する
- Deep Researchは「全件を網羅する機能」ではなく「主要ソースを素早くまとめる機能」として位置付け、ドライブ全件はNotebookLMにソース追加する運用が確実
- Googleフォーム作成はGeminiの「Help me create」で雛形を出してから手直しするのが最速。研修アンケート・申請フォームの作業時間が激減
- Gemini Canvasのスライドは公式エクスポート機能で書き出し可能になったため、GAS変換やまじん式などの自作回避策は不要に
- Nano Banana Proを使えばインフォグラフィック・ポスター・漫画など従来Adobe必須レベルの画像が生成可能。資料制作のあり方そのものが変わる
- Workspace Flows・Opalは生成AI/DX推進担当者は必ずキャッチアップ。今後のNI-WORKでユースケースごとに深掘り予定