Googleスライドをそのままナレーション付き動画に。まじん式(スピーカーノート+Vids)と山口式(NotebookLM音声概要)の2つの裏技で、無料・セキュアに発表動画を量産する。
まじんさんコラボ第2弾。完成したGoogleスライドを起点に、AIナレーション・AIアバター付き動画へ自動変換する2つのアプローチを紹介。まじん式はまじん式プロンプトで生成されるスピーカーノートをGoogle Vidsに読み込み、優先言語を英語に切り替える裏技で「Generate All Voice Overs」機能を解放し、ナレーション・アバターのリップシンクまで一括生成する手順。山口式はCanvasで作った1枚ずつのスライドをGASでGoogleスライド化し、提案骨子ドキュメントをNotebookLMに添付したうえで「各スライドごとに解説」と指示して2人組の音声概要を生成し、Vidsで尺合わせする手順。社内研修・周知・提案資料に即活用できる無料かつセキュアな構成。
1 詳細トピック
キャッチアップすべき重要ポイント
- Google Vidsの「スライドを変換」機能で、作成済みスライドをそのまま動画プロジェクトに取り込める
- Googleアカウントの優先言語を英語に切り替えると、Vidsに「Generate All Voice Overs」「アバター」機能が解放される(裏技)
- まじん式プロンプトで生成されたスピーカーノートをスクリプトに流し込み、全シーン一括でナレーション音声を自動生成できる
- アバター(サミール等)を選ぶとリップシンク付きで喋る動画になり、配置・トリミング(丸型など)も調整可能
- アバター生成は一括ではなくスライド単位で行うため、タイトル・アジェンダなど要所だけ使うのが現実的
- 山口式はNotebookLMの音声概要(男女2人組)を活用、提案骨子ドキュメントを添付してスライド単位の解説を指示するのがコア
- NotebookLMはカスタマイズの鉛筆マークから「詳細」「役員向けプレゼン」「各スライドごとに解説」と指示できる
- Vids自体は無料Googleアカウントでも使えるが、AI生成機能はGoogle Workspaceまたは有償版が必要
- 現状ナレーションは英語ベースでカタコトだが、英単語カタカナ化・数字漢数字化で違和感を軽減できる
▼ 各トピックをクリックすると詳細が展開します
1. まじん式プロンプト+Google Vidsでスライドを動画化する全体像+
今回の出発点は、まじん式プロンプトで生成された「スピーカーノート埋め込み済みGoogleスライド」。これをGoogle Vidsに取り込み、ナレーション付き動画に変換する。
Google VidsはGoogleドキュメント・スプレッドシート・フォームに続いて加わった動画編集アプリで、誰でも数分の操作で動画を作れるのが特徴。注目すべきは「スライドを変換」メニューが用意されており、既存スライドをそのまま動画プロジェクトに取り込める点。インポートすると各スライドが数秒ずつ切り替わる「スライドショー動画」が即完成する。
まじん式はバージョン1/2/3いずれもスピーカーノートが同時生成される仕様で、その情報を活かしてVids上でナレーション化していくのが今回の本筋。Googleだけで完結するため無料かつセキュアで、社内利用ハードルが低い。
- ChromeアプリランチャーからVidsを開き、「スライドを変換」を選択
- 対象スライドを選んでインポートすると、即スライドショー動画が完成
- まじん式プロンプトのスピーカーノートがそのまま動画原稿として活用できる
- Googleエコシステム完結のため無料・セキュアで社内導入しやすい
2. 優先言語を英語に切り替えてナレーション機能を解放する「裏技」+
Vidsのスクリプト画面を開くと、スピーカーノートがシーン毎に反映されているが、初期状態ではAIナレーション生成機能は表示されない。自分の声で録音する欄しかなく、現状日本語版にはAI音声生成が来ていない。
そこで裏技として、Googleアカウントの優先言語を英語に切り替える。アプリ一覧から「アカウント」→左サイドバー「個人情報」→下にスクロールし「言語」→「他の言語を追加」でEnglishを追加し、右下のゴミ箱アイコン左の矢印で優先言語を日本語から英語に変更する。
この状態でVidsをリロードしてスクリプトを再度開くと、画面下に「Generate All Voice Overs」ボタンが出現し、全シーン一括でナレーション音声を生成できるようになる。声の種類はChangeから選択可能。日本語版実装を待たずに先取りで体験できる構成で、終了後に優先言語を日本語に戻せば元の状態に復帰できる。
- Vids初期画面では「自分で録音」しかなく、AIナレーションUIは非表示
- Googleアカウント→個人情報→言語からEnglishを追加し優先言語を英語に
- Vidsをリロードすると「Generate All Voice Overs」ボタンが解放
- 「Change」で声の種類を選び、「Insert All Voiceovers」→「Generate」で全シーン一括生成
- 終了後は優先言語を日本語に戻せば通常運用に戻せる
3. ナレーション音声の品質と日本語対応のコツ+
生成されたナレーションは、まじん式で埋め込まれたスピーカーノートをほぼそのまま読み上げてくれる。現状は英語ベースの音声合成エンジンが日本語を発話するため、若干カタコトの仕上がりになる。
ただし「市場機会の分析から具体的な商品コンセプトを…」といった文章を十分聞き取れるレベルで読み上げており、業務利用に耐えるクオリティ。改善Tipsとして、英単語をカタカナに直す(例:KPI→ケーピーアイ)、数字を漢数字に直す、といったスピーカーノート側の前処理を加えるだけで違和感がかなり減る。
Google AI Studioが既に日本語ネイティブ音声を提供している実績から、Vidsも日本語対応すれば一気にネイティブクオリティになる見込み。現時点でも社内向け研修資料・周知資料には十分使えるレベル、というのが動画内の評価。
- 全シーン一括生成され、スピーカーノートと一致した内容を読み上げ
- 現状は英語版エンジンのため日本語はややカタコト
- 英単語をカタカナ化、数字を漢数字化するだけで違和感が大きく減少
- Google AI Studioレベルの日本語音声がVidsに来れば、ネイティブクオリティが期待できる
- 現状でも社内研修・周知資料用途には十分実用的
4. AIアバター(リップシンク)を差し込む手順と使いどころ+
スクリプト右上の「アバター」ボタンから、AIアバターがスピーカーノートをリップシンク付きで喋る動画を生成できる。Changeボタンで複数のアバター(サミール、レオ等)を選択可能で、各キャラクターごとに声・見た目・話し方が異なる。
アバターを生成すると、自動的にハリウッド風の角度・カメラワークが付き、全画面表示・中央配置・左右配置などランダムにレイアウトされる。トリミングメニューから四角形を丸型に変更し右下に小さく配置すれば、スライド本体を隠さず「ワイプ表示」できる。Google I/Oで5月に発表された機能が、英語版で既に動いている形。
注意点として、ナレーションは全シーン一括生成できるが、アバターはスライド単位で個別作成する必要がある。全スライド分作るのは時間も手間もかかるため、タイトル・オープニング・アジェンダなど「視線を引きつけたい箇所」に限定的に挿入するのが現実的、というのが動画内の結論。
- スクリプト右上「アバター」ボタンからリップシンク動画を生成
- Changeでアバター(サミール、レオなど)を選択可能、声と外観が一括で変わる
- 全画面・中央・左右配置などレイアウトがランダムに割り当てられる
- トリミングで丸型化+右下配置すれば「ワイプ表示」風になる
- アバターはスライド単位での生成、全シーン一括は不可
- タイトル・アジェンダ・章扉だけに使うのが現実的な運用
5. 山口式:NotebookLMでスライド毎に解説させる別アプローチ+
もう一つのアプローチが「山口式」。まじん式が「スピーカーノートを読み上げる」のに対し、山口式は「スライドの内容に応じた解説を音声でAIに語らせる」発想。NotebookLMの音声概要機能(男女2人組のラジオ風解説)を使って、スライド切り替わりを意識した解説音声を生成する。
手順の起点は前回紹介した「Canvasで1枚ずつスライドを生成→GASで編集可能なGoogleスライドに変換」ワークフロー。ここから出来上がったスライドをVidsに読み込ませる点はまじん式と共通だが、Canvas経由のスライドにはスピーカーノートが入っていないため、ナレーションを別経路(NotebookLM)で作る必要がある。
NotebookLMには、スライドを生成した大元の「新商品提案の提案骨子」Googleドキュメントを添付するのがポイント。1枚目はタイトル、2枚目はエグゼクティブサマリーといったスライド構成情報がドキュメントに記載されているため、NotebookLM側がスライド単位の内容を把握した状態で音声を作れる。
- 前提:Canvas×GASでスライドを作る山口式ワークフロー(過去動画で解説)
- Canvas経由のスライドにはスピーカーノートが無いためNotebookLMで補う
- 提案骨子ドキュメントをNotebookLMに添付し、スライド構成を把握させる
- 音声概要機能(男女2人組)でスライドに沿ったプレゼン解説を生成
- 「次のスライド、こちらです」といった切り替わりの言及まで自然に入る
6. NotebookLMカスタマイズ:詳細指示でスライド単位の解説に誘導+
NotebookLMで音声概要を生成する際、ただ生成ボタンを押すのではなく鉛筆マーク(カスタマイズ)から指示を細かく入れるのがコツ。動画内で紹介された設定は、長さは「詳細」、内容は「社内で役員向けのプレゼン資料」と前提を明示、加えて「各スライドごとに内容を説明してほしい」と明示的に指示する。
このプロンプト指示があると、生成された音声がスライドの切り替わりを意識し、「では、次のスライドに行きましょう」「こちらのエグゼクティブサマリーから見ていきましょう」といった構造化されたナレーションになる。聞いている側もスライドとの対応がつきやすく、提案書の意図が初見でも理解できるレベルに仕上がる。
生成後はダウンロードした音声ファイルをVidsに取り込み、スライド切り替わりのタイミングを手動で微調整する必要がある(音声が1ファイル=1本のため)。手間はかかるが、対話形式の解説で「分かりやすさ」を最優先する場面ではこちらが優位。
- NotebookLM音声概要の「鉛筆マーク」からカスタマイズ画面を開く
- 長さは「詳細」、内容は「役員向けプレゼン」と前提を明示
- 「各スライドごとに内容を説明してほしい」と指示するのが最重要ポイント
- 生成音声は1ファイルなのでVids側でスライド切り替えタイミングを手動調整
- 対話形式で「分かりやすさ」を最優先するシーンに最適
7. まじん式と山口式の使い分けと運用上の注意点+
2つの方式は得意領域が異なるため、シーンに応じた使い分けが推奨される。
まじん式は「スピーカーノートを読ませる」ため、意図通りの内容を確実に伝えたい場面に強い。全シーン一括生成できるためスピードも速く、AIアバターも組み合わせられる。一方で1人話者の朗読型になりやすい。
山口式は「スライドの中身をAIに解説させる」ため、ラジオ番組のような対話感が出て初見でも分かりやすい。ただしVidsへの取り込み時にスライドと音声の尺合わせを手動で行う必要があり、制作時間はかかる。
どちらもVids自体は無料Googleアカウントで使えるが、ナレーション生成等のAI機能はGoogle Workspaceまたは有償版が必要な点に注意。社内向け資料・周知・提案では用途に応じて両方使い分けるのが現実的。動画概要欄に両方の成果物動画が貼られているので比較視聴推奨。
- まじん式:意図通り制御+全シーン一括生成、AIアバター対応可能
- 山口式:対話形式で分かりやすい、ただし尺合わせ手動で時間がかかる
- Vids本体は無料Googleアカウントで利用可、AI生成機能はGoogle Workspace等の有償版必須
- 社内研修・周知・提案など用途に応じて両方式を使い分けるのが現実的
- 概要欄に両方の成果物動画リンクあり、比較視聴推奨
2 視聴者の学び
- 発表が苦手・ナレーション収録の時間がない場合は、まじん式+Vidsで「スピーカーノートを音声化した動画」を作って配布するだけで十分通用する
- 社内研修・周知・提案資料はAIナレーション動画化で配信形式に変えると、視聴タイミング自由化と説明品質の均一化が同時に実現できる
- Vidsの隠し機能は「Googleアカウントの優先言語=英語」で解放できる。日本語版実装を待たずに先取り体験可能(運用後は日本語に戻すと安全)
- 意図通りの制御を強くしたい資料はまじん式(スピーカーノート読み上げ)、自然な対話感で深く解説させたい資料は山口式(NotebookLM)と使い分ける
- 山口式のコアは「先にドキュメントで全スライド構成を作ってからスライド化」する点。同じドキュメントをNotebookLMに添付するとスライドと音声が綺麗に対応する
- AIアバターは全スライドではなくタイトル・オープニング・章扉だけに差し込むと費用対効果が高い