Geminiの「Gem」機能でロープレ相手AIを作る方法を実演。新人教育・営業ロープレ・面接準備・役員会想定問答まで応用可能。NotebookLMやGemini Liveとの比較もあり、Gemini 2.5 Proを使えるGemが現状ベストである理由を解説。
ロープレ相手をAIで作るには、GeminiのGem機能で「顧客役」と「自分の役割」と「難易度レベル」を設定するだけで実現できる。家電量販店のパソコン販売員ロープレを題材に、レベル1(初心者顧客)とレベル3(ハード顧客)の難易度差を実演。音声入力を併用すれば臨場感が増し、Gemini自身がロープレ後に振り返り・改善点フィードバックまで行ってくれる。NotebookLMやGemini Liveでも試したが、長いラリーで役割が逆転してしまうため、Gemini 2.5 Proが選べるGemが現状ベスト。製品知識ファイルをGemの「知識」に添付すれば自社製品に合わせたロープレも可能。新人教育・営業演習・コールセンター応答・プレゼン想定問答など、業種を問わず汎用的に使える活用法。
1 詳細トピック
キャッチアップすべき重要ポイント
- Geminiの「Gem」機能で「顧客役」と「販売員役」を分けて設定し、ロープレAIを構築できる
- 難易度をレベル1(初心者)〜レベル3(ハード)の3段階で設定し、トレーニングを段階的に進められる
- 音声入力を併用するとロープレの臨場感が大幅に増し、会話形式で自然に練習できる
- Gemini側が「お客様役」のまま最後まで一貫してくれ、納得しないと購入してくれないリアルなロープレが可能
- ロープレ後に振り返り・改善ポイント・購買意欲を左右した要因まで分析してもらえる
- NotebookLMで同じことを試すと役割が逆転して相手が営業を始めてしまう(推測:Flash駆動でロングラリーに弱い)
- Gemini LiveもFlash推定で役割逆転が起こり、現状はGem(2.5 Pro選択可)がロープレ用途のベスト
- Gemの「知識」欄に製品知識ファイル(最大10個)を添付すれば、自社製品に合わせたロープレも可能
- 今後はGemを社員に共有・配信できるロードマップがあり、社内研修プログラムとして展開可能に
- 営業・コールセンター応答・面接練習・プレゼン想定問答・役員会対策など業種を問わず汎用的に応用できる
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1. ロープレAIの可能性とユースケース+
Geminiでロープレ相手AIを作ると、業種を問わず幅広いトレーニングに使える。新人さんの教育、営業さんのロープレ、自分の面接事前準備、役員会プレゼンの想定問答、コールセンター応対、講演会・プレゼンの聴衆Q&Aなど、スキルアップ全般に応用可能。
どんな業務にも「顧客や相手がいて、想定問答が必要な場面」は存在するため、ロープレAIは汎用性が極めて高い活用方法。これまで「ロープレ相手を見つけて時間を合わせる」というハードルがあったが、AIなら24時間いつでもレベル別に練習できる。
さらに音声入力と組み合わせれば臨場感が増し、本当に会話しているような体験になる。テキストだけで練習するより、実際の会話の「間」や言い回しまで鍛えられるのが大きな利点。
- 新人教育、営業ロープレ、面接練習、役員会想定問答、コールセンター応対、プレゼン質疑応答などに応用可能
- 業種を問わず汎用性が高く、想定問答が必要な業務すべてに使える
- AIなら24時間いつでもレベル別に練習でき、相手の時間調整が不要
- 音声入力と組み合わせるとリアルな会話訓練になる
2. Gemにロープレの役割を設定する+
Gemini内の「Gem」機能(自分専用カスタムチャットボット)でロープレを構築する。今回の題材は家電量販店でパソコンを販売する販売員のロープレ。お客様の欲しいものを聞き出して最適なパソコンを提案する設定。
Gemに書く設定は大きく3つ。(1)役割設定:「顧客であるあなた(AI)はパソコンに詳しくない」「私(ユーザー)は販売員」と双方の役割を明示。(2)難易度レベル:レベル1(イージー=初心者)、レベル2、レベル3(ハード)の3段階を作り、それぞれにお客様の知識レベルや購入意欲を仕込む。(3)開始トリガー:「『いらっしゃいませ、何かお探しでしょうか』とユーザーが言ったらロープレを開始する」のように、開始の合図を決めておく。
この3点を抑えれば、Gemini側がしっかりお客様役を演じ続けてくれる。逆にこの設定が曖昧だと、後述するように途中で役割が逆転してしまうことがある。
- Gem=Geminiで作る自分専用のカスタムチャットボット機能
- 設定の核は「役割設定」「難易度レベル」「ロープレ開始トリガー」の3つ
- AIの役割と自分の役割を双方明示することが重要
- 難易度はレベル1〜3など複数段階を用意するとトレーニングを段階的に進められる
3. レベル1(イージー)ロープレの実演+
実際にレベル1(初心者顧客)でロープレを開始。「いらっしゃいませ、何かお探しでしょうか」と音声で話しかけると、Gemini側のお客様が「たくさんありすぎてどれがいいか全然わからなくて…」と初心者らしく返答してくる。
販売員側(人間)が「何にお使いになりますか?」「ご予算は?」と聞き出すと、お客様が「インターネットや映画」「10万〜15万円ぐらい」と素直に答える。さらに「特に希望のメーカーは?」と聞くと「全然わからなくて…」と少し遠慮深い性格まで演じてくれる。
音声入力との組み合わせでテンポよく会話でき、本当のロープレ訓練に近い体験になる。お客様にしっかり提案して納得してもらえれば、最後は購入してくれて完了。納得しなければ購入しないというリアルな挙動。
- 「いらっしゃいませ」のトリガーでロープレ自動開始
- AI顧客が初心者らしく「わからない」「迷う」を表現してくれる
- ニーズヒアリング(用途・予算・希望メーカー)の練習に使える
- 納得しないと購入してくれない、リアルなクロージング訓練が可能
4. レベル3(ハード)ロープレと振り返り・分析機能+
レベル3(ハード)は、購入意欲が低く、かつ既に深い知識を持っているお客様という設定。実際にやってみると「Lenovo Yoga Proについて聞きたい。CPUとメモリのクロックはいくつ?」といきなり細かい仕様を聞かれる。
このレベルだと販売員側にも相応の製品知識が必要になり、知識不足だと答えられず詰む。プロンプトでバランスや強弱を細かく調整できるため、関心領域に応じたトレーニングプログラムを設計可能。
さらに価値があるのが「振り返り機能」。ロープレ終了後に「振り返って」と頼むと、Gem自身が「お客様の趣味(写真・動画編集)への共感を狙ったのが効いた」「TikTok提案で関心を引いた」など、何が購買意欲につながったのかを具体的に分析してくれる。社内のスーパー営業マンのロープレと比較分析させれば、暗黙知の言語化・学習素材化が一気に進む。
- レベル3=購入意欲低・知識深い顧客。販売員側の製品知識訓練に最適
- プロンプトのバランス調整でトレーニング難易度をチューニング可能
- 終了後「振り返って」と依頼すれば、購買意欲につながった要因を分析してくれる
- 社内エース営業マンのロープレと比較分析させると、暗黙知の言語化が進む
- 今後Gemを社員間で共有できるロードマップがあり、社内研修プログラムとして展開可能に
5. NotebookLM・Gemini LiveよりGemがベストな理由+
以前の動画ではNotebookLMでの営業ロープレを紹介したが、何度か試すうちに問題が見つかった。会話の途中でAIが役割を逆転し、お客様役のはずが営業担当者として製品説明を始めてしまうのだ。「あなたお客さんですよ」と何度伝えても効かない。
同じことをGemでやると、何十回試しても役割逆転が起きずに安定。理由として考えられるのは、Gemではモデル選択で「Gemini 2.5 Pro」を明示的に指定できるのに対し、NotebookLMやGemini LiveはおそらくFlash(軽量モデル)で動いており、長いラリーで途中の役割設定を忘れがちな点。
NotebookLM・Gemini Liveは別用途には強いが、ロープレのような「何往復もする会話」では2.5 Proが使えるGemが現状ベスト。Gemini Live(音声会話モード)はロープレに最適に見えるが、現時点では役割逆転が起きるため要注意。あくまで2025年8月17日時点の話で、今後改善される可能性はある。
- NotebookLMで試すと会話途中でAIが営業役に逆転してしまう
- Gemではモデルを「Gemini 2.5 Pro」に明示指定できるため一貫性が高い
- Flashモデルだと長いラリーで役割設定を忘れがちと推測
- Gemini Live(音声モード)も同様に役割逆転が起きるため現状ロープレには不向き
- ロープレ用途は現状Gem(2.5 Pro)が現状ベスト
6. 「知識」へのファイル添付で自社製品ロープレを実現+
Gemの編集画面には「知識」という欄があり、ファイルを添付して読み込ませることができる(最大10個)。自社製品カタログや製品仕様書をここに入れておけば、Gemini側がそれを参照して「自社製品に即したお客様の質問」「自社製品に基づく提案」が可能になる。
ただし注意点として、ファイルを入れすぎるとトークン消費が増え、やりとりが雑になるリスクがある。1〜2個の重要な製品知識に絞って与えるのがおすすめ。
プロンプトに直書きするよりファイル添付の方が、量の多い製品情報を扱いやすく、メンテナンスも楽。製品ラインナップが多い企業ほどこの方法が活きる。これにより自己鍛錬・部下教育・同僚のスキルアップなど、社内の人材育成に直接使えるロープレ環境がGem一つで構築できる。
- Gem編集画面の「知識」欄にファイル添付可能(最大10個)
- 自社製品カタログを添付すれば自社製品に即したロープレが可能
- 入れすぎるとトークン消費でやりとり品質が落ちるため1〜2個に絞るのがおすすめ
- プロンプト直書きより大量情報の扱いが楽でメンテナンス性も高い
- 自己鍛錬・部下教育・同僚スキルアップに直接活用できる
2 視聴者の学び
- ロープレGemを作る時は「顧客のレベル」「自分の役割」「ロープレ開始のトリガー文」をプロンプトに細かく書き込むのが成功のコツ
- ロングラリーする用途では必ずGemini 2.5 Proを選ぶ。Flashだと途中で役割を忘れて逆転してしまう
- ロープレは音声入力と組み合わせるのが最強。タイピングより速く、本物の会話に近い体験になる
- ロープレ後に「振り返って」「何が購買意欲につながったか分析して」と聞くと、Gem自身が改善ポイントをフィードバックしてくれる
- 社内のスーパー営業マンと自分のロープレを比較分析させると、暗黙知の言語化と学習素材化が一気に進む
- 製品知識はプロンプト直書きより「知識」欄へのファイル添付がおすすめ(最大10個、ただし入れすぎるとトークン消費でやりとりが雑になるので1〜2個に絞る)
- 営業以外にもコールセンター応対・面接練習・プレゼン想定問答・役員会対策など、自分の業務の「想定問答が必要な場面」を洗い出して活用を広げる