Gemサイドパネル第3弾はスライド編。箇条書きメモからスライド構成+スピーカーノートを自動生成し、QA集や画像生成プロンプトまで作る3つのGemを実演。
Googleスライドのサイドパネルから呼び出すGemの活用法を解説。これまで補佐的存在だったスライドのサイドパネルも、Gemに事前プロンプトを仕込むことで「開始」と入力するだけで実用レベルの自動化が可能に。ざっくりとした提案メモから5枚分のスライド構成+丁寧なスピーカーノートを生成するGem、スライド全体を読み込んで想定質問と回答(QA集)を作るGem、思い描く画像のイメージを言語化して英語の画像生成プロンプトに整えるGemの3パターンを実演。スライドの自動生成自体はまだ1枚ずつ生成しかできない制約もあるが、ゼロから作るのではなく型と土台をGemに作らせる運用で資料作成の負荷を大きく下げられる。サイドパネルはGoogle Workspaceのビジネススタンダード以上または有償AIプラン加入者が利用可能。
1 詳細トピック
キャッチアップすべき重要ポイント
- スライドのサイドパネルにGemを仕込めば「開始」と入力するだけで毎回安定したスライド構成+スピーカーノートが生成される
- ざっくりした箇条書きメモ1枚から5スライド分の構成案と各スライドの丁寧なスピーカーノートを一発で出力
- スライド本体の自動生成は1枚ずつしかできない制約あり(Copilotに比べ技術的に遅れている領域、Googleの今後に期待)
- 想定QA集を作るGem:スライド8枚分まで内容を読み込み、突っ込まれそうな質問と回答を自動生成して新規スライドに挿入可能
- 画像生成プロンプト作成Gem:実写/抽象イラスト/メタファーの3コンセプトを提示し、英語の精緻なプロンプトまで自動で用意
- サイドパネル経由の画像生成は1回で4枚同時に出てくるため、Gemini単体の1枚ずつ生成より選択肢が広い
- 「あったソファー画像」のような場違い素材時代から脱却し、内容に合った画像をスライド内で完結して生成・挿入できる
- サイドパネル機能はGoogle WorkspaceビジネススタンダードかGoogle AI Pro以上の有償プラン加入者のみ利用可能
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1. スライド構成+スピーカーノートを生成するGem+
資料作成でまず行う「ざっくりした提案骨子」を、スライドサイドパネルのGemに渡して構成案+スピーカーノートに展開する事例。スライドの1枚目に「人手が不足して疲弊」「生成AIをドカンと導入」といった箇条書きレベルのメモを書き込み、サイドパネルからGemを呼び出して「開始」と入力するだけで処理が走る。
出力結果はプレゼンテーションの目的と各スライドで記載すべき内容を約5スライド分にわたって設計してくれるうえ、その下にスライド1〜5それぞれのスピーカーノート(「皆様本日はお集まりいただき」のような丁寧な書き出し含む)まで自動で付いてくる。
この動きが「開始」だけで実現できる理由は、Gem側にプロンプトを事前仕込みしているため。サイドパネルのプロンプト欄に毎回長文を書くのは現実的でないので、「まずスライドの構成案を作成、その後に各スライドのスピーカーノートを作成」という指示をGem内に固定し、利用者は実行ボタンを押すだけ、という運用設計が肝。スピーカーノートをしっかり書くタイプの担当者ほど効果が大きい。
- スライド1枚目にメモを書き、サイドパネル→Gem→「開始」入力だけで処理開始
- 出力は5スライド分の構成案+各スライドのスピーカーノートを一気に生成
- Gem側に「構成→スピーカーノート」の手順をプロンプトで仕込み、毎回安定出力
- 事前準備としてスピーカーノートを丁寧に書く層には特に時短効果が大きい
2. スライド本体を1枚ずつ生成する(現状の制約と使い分け)+
構成案ができた後、スライド本体そのものをGemに作らせる挙動も検証。生成された構成案からスライド1の部分をコピーし、Gemに「以下をスライドとして作成してください」と渡すと、プレビュー付きで1枚分のスライドが生成される。プレビュー時に画像も自動で添えてくれるため、そのまま「挿入」を押せば実スライドに反映される。
ただし現状のサイドパネルは一度に1枚ずつしかスライドを作れないという技術的な制約がある。Copilotではまとめて生成できるためここはGoogleの追従待ち。仕上がりもタイトル+箇条書きの定型パターンに偏りがちで、ビジュアル品質はCanvas経由などより一段弱い。
そのため現実的な使い方は「ゼロから作る」のではなく「型と土台だけGemに作らせ、後で微修正+スピーカーノートを貼り付ける」スタイル。組織の文化として箇条書き中心の資料が許されるなら、これだけで十分業務効率化になるという結論。
- 構成案から1枚ずつスライドを生成、プレビューには画像も自動付与
- 制約:サイドパネルは1度に1枚ずつしか生成できない(Copilotは複数可)
- デザインはタイトル+箇条書きの定型パターンに偏りビジュアル品質は限定的
- 型・土台用と割り切り、Canvasや他手段と組み合わせるのが現実解
3. プレゼン想定QAをGemで自動生成+
完成済みスライドに対し、社内プレゼンや商談で突っ込まれそうな質問とその回答をAIに先回りで作らせる事例。社内イベントの企画資料をベースに、サイドパネルから別のGemを呼び出して「開始」を実行。
出力はスライド全体(実演ではスライド8まで)を読み込んだ上で、資料の弱点・想定質問とそれに対する回答案をセットで提示する。マーケティングコンサルティング系のスライドであれば、内容に即した質問内容がきちんと作られる。Gemはスライドの「生成」は苦手でも「読み込み」は問題なくこなせるという特徴がここで活きる。
出力したQA集はそのまま新規スライドへの挿入も可能で、本番では非表示にしておく自分用カンペとして活用したり、最後のページに公開QAとして付けるといった運用が選べる。これまでGemini本体に資料をアップして質問させていた往復作業が、スライドの真横で完結することで作業効率が大幅に上がる。提案者がプレゼン前に必ず通しておけば、商談成立率や社内承認率が底上げされる定番の使い方。
- Gemがスライド8枚分まで読み込み、想定質問+回答を自動生成
- QA集は新規スライドとして挿入可能(自分用カンペ/公開QAどちらにも)
- Gemini本体への往復が不要、スライドの真横で完結
- プレゼン前の標準ルーチンとして組み込めば品質・成立率が向上
4. 画像生成プロンプトを作るお気に入りGem+
スライドに合った画像をGemini本体で作っても「思い描いたものと違う」という悩みを解決するGem。サイドパネルから事前準備済みの「最適な画像生成」Gemを呼び出し、「開始」と入力するとスライド内容に応じたコンセプトを3つ提示してくれる。
3つのコンセプトは(1)実写的な写真イメージ、(2)抽象的なイラスト、(3)メタファー表現など、利用者が普段作りたいイメージの傾向をGem側に事前プロンプトとして仕込んでおく設計。各コンセプトには英語の精緻な画像生成プロンプトが添えられる(画像生成は日本語より英語の方が精度が出やすいという俗説に対応)。
イメージが違えば「いやこんなのじゃない、こういう感じ」と追加指示すれば対話的にプロンプトが磨かれていく。最終的に納得した英語プロンプトをコピーし、サイドパネルの「画像生成」ボタンから縦長などサイズ指定して作成すると、1回で4枚同時にバリエーションが出てくる。「日本人にして」と追加すれば日本人ベースの英語プロンプトを再生成してくれる。
仕上がった画像はスライドに挿入または置き換えが可能。資料用画像選びに時間を取られていた従来の作業がスライド画面内で完結し、講演者のお気に入りの活用例として紹介された。
- スライド内容からコンセプト3案(実写/抽象/メタファー)を提示
- 英語の精緻な画像生成プロンプトを自動生成(精度が出やすい言語に対応)
- 対話的にプロンプトを磨き、最終形をコピーしてサイドパネルの画像生成へ
- サイドパネル経由なら1回で4枚同時生成、Gemini単体より選択肢が広い
- 「日本人にして」など属性追加にも対応、画像はスライドに挿入/置き換え可能
5. サイドパネル機能の利用可否(プラン要件)+
本動画で紹介したGemサイドパネルは、すべてのプランで利用できるわけではない点に注意。Gem自体はどのプランでも使えるが、アプリ画面の右上から呼び出す「サイドパネル」はビジネススターター以外のGoogle Workspaceプラン(ビジネススタンダード以上)が条件。会社で使っている場合はプラン要件を確認する必要があり、右上にAsk Geminiボタンが出ていなければ非対応プラン。
個人利用の場合は無償版にはサイドパネル機能がなく、Google AI Pro以上(Ultraも含む)の有償プランが必要。Pro以上ではDeep Researchの回数増・ProでDeep Researchが使えるなど他のメリットも多い。
これまでスプレッドシート→ドキュメント→スライドとサイドパネル活用例を紹介してきており、次回はメール(Gmail)とチャットでの活用が予告された。スライドは資料作成という業務負荷の高い領域だけに、画面横で構成・スピーカーノート・QA・画像生成まで完結できるサイドパネルGemは現場の力になる、と総括されている。
- サイドパネルはGoogle Workspaceビジネススタンダード以上が条件(スターターは不可)
- 個人利用は無償版不可、Google AI Pro/Ultraなど有償プランが必要
- 右上にAsk Geminiボタンがあるかで対応プランかを判別できる
- 次回予告はGmail・Chatでのサイドパネル活用編
2 視聴者の学び
- 資料作成の出発点はドキュメントでなくスライドに直接メモを書き、そこからGemに構成・スピーカーノートを一気に作らせる流れに切り替える
- 繰り返し使うスライド作成タスクは、毎回サイドパネルにプロンプトを書くのでなくGem側に指示文を仕込んで「開始」だけで動かす運用にする
- プレゼン前に必ず想定QA作成Gemを通し、社内承認率・商談成立率を底上げする習慣をつける
- 画像生成は「内容から直接画像」ではなく、いったんGemにイメージを言語化してもらい英語プロンプトに整えてから生成すると思い通りの画像が得やすい
- 現時点ではスライド本体の自動生成精度は箇条書き+タイトルどまり——型と土台用と割り切り、ビジュアル品質はCanvasや他手段と組み合わせる
- サイドパネル機能の有無で生産性差が大きく出るため、有償プランの導入是非を業務利用度を踏まえて検討する